名古屋の町は大騒ぎ

名古屋でおこった江戸時代の事件を紹介

冤罪ってことか

文政6年7月2日。
南鐐(2朱銀)を偽造した2人が土器野で磔になる。
1人は40あまり、1人は25、6。
罪は同じだが仲間ではなかった。
若い方は門前町鶴屋という小間物屋でこの南鐐で買い物をしていたところをいろいろと品物を見せて引き止め、その間に役人に知らせて同心がやって来て捕らえた。
この者はとても納得せず、連れていかれる最中も辻々の人に向かってこう言った。
功徳を願うだけで何も悪いことはしていないのにこんな目にあってしまった。
これも覚悟の上ではあるが鶴屋はことは許せない。
会うことがあれば念仏を唱えておけと言ってくれ。
その頃、鶴屋から火の玉が出るとの噂が評判となる。
嘘でもないようだと言う人もいた。