名古屋の町は大騒ぎ

名古屋でおこった江戸時代の事件を紹介

馬は大きな音が嫌い

元禄9年6月28日。
朝は冷え込み、秋のようであった。
巳半刻(午前10時)、鍋屋町で御下屋敷の材木を引く車が清須の馬の足を轢いて折ってしまうと。
この馬は車を怖がるので、馬子かしばらく待てと声をかけたが、車引の耳には入らずそのまま勝手に引いて行きこの如く。
馬子は車の後ろについて御下屋敷まで行き、御門の番人に訴える。
すぐに訴えは聞き入れられ、馬代金3両3分が出る。
また馬の治療の間、日用(日雇い)などでこれを償うよう言いつけられるとのこと。
しかし馬は2、3日して死んでしまう。