名古屋の町は大騒ぎ

名古屋でおこった江戸時代の事件を紹介

正直これは泥棒ですよ

元禄5年3月。
書院番粕谷新五右衛門が宰相公(綱誠)の御供で江戸へ下ることになったので、東理左衛門は金子15両を妹婿松井武兵衛のところへ届けようと、船越金右衛門を仲介に新五右衛門に頼んだ。
しかし、新五右衛門はこの金を道中で使ってしまい、松井のところには届けけなかった。
これでは格好がつかないので、稲生半右衛門が当分金を立て替えて松井氏へ遣わしたと云々。
新五右衛門は普段からいい加減な男であった。
下僕には切米も与えず、人付き合いもなく、かなり貧乏していた。