名古屋の町は大騒ぎ

名古屋でおこった江戸時代の事件を紹介

なぜ亭主が牢に入れられなければならないのか

元禄5年6月11日。
近頃、大道寺玄蕃組村上彦惣と御側同心頭玉置市正組瀬尾六兵衛は日置で雨に降られたので大凝菜(テングサ)の店で雨宿りをしていた。
そこで小便をした彦惣を亭主が大凝菜に近いととがめると、彦惣はそれが気に入らず叱りつけた。
お互い怒りがおさまらず彦惣は腕を上げて組み伏せようとした。
亭主は肘をまくり彦惣を捕まえて動けなくした。
その時、六兵衛下僕がつかみかかり、脇差を抜いて胸を強く打ったが少しひるんだだけであった。
この時、近所の家から人が出てきて、子細を庄屋に知らせると亭主は牢に入れられた。別の話では、六兵衛・彦惣は怒り狂い、刀を抜いて亭主に向かったが、亭主はこれをかわして棒で2人を叩き倒したと。