名古屋の町は大騒ぎ

名古屋でおこった江戸時代の事件を紹介

これも大がかりなセレモニー

文政3年9月26日。
大須大塔の柱建(立)が行われる。
講中(参詣の者たち)にはなけ餅が行われる。
酒蒸籠のように塔の地形の上に仮屋を設け、中真の柱には金の三ツ扇(紋のひとつ)の黄籏、丑寅の柱には銀の三ツ扇に黒籏を立て、東を正面にしていろいろなかざり物がある。
柱の上には菊の紋の紫の幕を打つ。
外の囲いには南東の方のまく(幕)は〇に大(上に白あかり(白く染め抜くこと)で地はこん(紺)、すそは立浪(花色なり)、北と西は菊桐の黒紋、白い幕を張る。
儀式の前に日雇いが大勢同じはっぴ(こん地に白丸、字は朱〇大)すそに大切石)、間柱(心柱)の頂上にある小さな屋形に上り、猫棒に手木(しめ木)をさして、柱を引き上げる真似をし、賑わう。
木やりうたで賑わい、これが終わると東の橋がかり(花道)から大工が行列して出てくる。
(後略)