文政11年。
2月14日夕からしきりと激しい雨と風で、雷鳴もたびたびある。
同18日早朝から埃のようなものが空から降る。
それは霧などに似ている。
半町(1町は約100メートル)先の人の顔を見分けられず。
19日夜になって段々おさまる。
この日の暴風で空へ砂を巻き上げたのか。
2月19日から3月10日まで、中根村観音寺で本尊観音を開帳する。
2月21日から27日まで、広井光明院で聖徳太子御作薬師如来、信州大勧進御眼開(開眼)善光寺一光三尊仏、不消燈明、その他の霊宝を開帳、弘通する。
2月21日夕から五時(午後8時)まで激しい雷で氷が降る。
3月7日夕、通り物(流星)がある。
日蓮上人550回忌にあたり、今年はあちこちの日蓮宗の寺で法会・音楽などが行われる。
3月13日、今回御代替の能が行われる。
これにつき木下正三郎が新規に召し出され、ツレ(シテやワキに従う役)を勤めようにと銀10枚3人分を下されると。
この時、当人は上京して居合わせず大騒動になると。
翁、三番叟 和泉。
淡路 但見 甚兵衛 弥市 四郎兵衛 猪左衛門 加兵。
末広かり。
田村 玄六 俊三郎 仁右衛門 富次郎 悦次郎。
狸 腹つつみ 四郎。
千寿 但見 甚兵衛 弥市 伊右衛門 清兵衛。
御中入。
三輪 左門 俊三郎 仁右衛門 四郎兵衛 源兵衛 清九郎。
祝言 弓八幡 重蔵 鎌三郎 定八郎 松次郎 金次郎 勝五郎。
以上。
3月15日から28日まで、東懸所で浅草御坊霊宝を京都へ向かう途中で弘通する。
4月1日、杉村植溜(樹木の栽培地)のあたりで60ほどの女が我が家に火を付けるが、直ぐに消し止めて召し捕らえる。
この一件は娘に養子(婿養子)がいたが、その養子と右の婆が訳ありとなったのが原因と。
4月上旬、百人組某の倅は親不孝で、親に反抗してわり木(薪)で殴りかかってきたので親は首を斬り落とす。
6日夜、葬礼を行う。
4月、藤成(藤成新田)のあたりで僧が数珠を持ちながら首をくくって死んでいる。
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