正徳6年閏2月29日。
近頃、年寄衆に尾州の小鳥札(狩猟免許)1枚ずつが下される。
阿部能登守から願い出て、河内守から二代瀬部を鷹場許可とする。
ぜひ瀬部に殺生場の免許を下されるようにと。
ただしこういう時勢なので運上は差し上げると云々。
すぐに願いの通り叶う。
近頃、安己様の婚礼準備のことで一位様から内密に話がある。
九条家の時は長女だったのでそれなりであった。
近衛公は安己姫様が末娘なので万事軽んじておられる。
御付きの女中も前の半分にされると。
丸山昌貞が内密にやってきて仲介し、紗綾3巻を下される。
春日井郡熊の庄村庄屋勘助という者が、この村小百姓理右衛門という者の収穫を地主と2人で奪った上に、理右衛門の子理介が去年5月ごろ石子詰め(地面に体を埋めて頭だけ出し、周りに石を置いて圧死させること)にして殺された。
理右衛門は食うに困り、詮議してほしいと札に書き、かわらけ(土器)野に立ておいたところ、少し前に阿部豊後守殿が江戸へ下る際に五十人御目付と押の者が見て、書き写してきたと。
そのうちにかわらけ野からも報告があったと。
大工甚助に字を書かせて見たところ、札の筆跡とよく似ていたので牢に入れる。
理右衛門は甚助とは同じ主人に仕えていたので、度々理右衛門をそそのかしていた。
また清六という者は父理右衛門に頼まれて殺したと言ったと。
理介は盗人で村でも持て余していたので、理右衛門は清六に頼んだと言っていた。