正徳5年9月13日。
以前古田弥四郎のところにいたしげという女と都筑文之右衛門が善光寺前の小宿で密会していた。
この2人は最近出会っていた。
酒などを飲んでいたが、どこにも奉公させないさせない、そこはやめろなどと争いになると云々。
しげは元の旦那(奉公先のことか?)のところへ行くと出て行く。
同じく文之右衛門は雑賀藤右へ行くと同じく出て行ったが、途中でまた争いとなり、刀を抜いて肩のあたりを叩いたが、身体にも衣服にも傷はつかなかったと云々。
しげは叫んで逃げ去る。
文之右衛門はそれから伝左衛門のところで人を傷つけたので立ち退くと言い捨て、どこかへ逐電してしまう。
その時、刀は抜いて提げていた。
このため夜中に伝左衛門が行って与左に知らせる。
翌日、御頭から御老中へ知らせる。
どこで誰を傷つけたのかと言われるがわからなかった。
鈴木安太へも伝左衛門が行って知らせる。
文之右衛門は直ちに雑賀藤右へ行ってこういうことだと話していた。
藤右衛門はそれならかくまってやると。
ただし、絶対に自害はしないようにと云々。