正徳2年6月13日。
卯(午前5時)前、小頭から廻文があったので理殿亡妻の3回忌のため文左衛門は近所の仲間と白林寺へ出かける。
観音懺法が行われ、むしくわし(蒸し菓子)が出る。
仕事のため文左衛門と弥左は早く帰るようにと小頭が言われたので、懺法が終わると直ちに清浄寺へ出かける。(後略)
目付林武兵衛は夜廻りに出かけた。
万松寺あたりで馬上でくらくらしていたので召仕が声をかけると、少し気持ちが悪いと応えた。
半町(1町は約100メートル)ほど行くと手縄をがらりと離し、落ちそうになったのを召仕が抱いて下ろすと気を失っていた。
背負って家へ帰したと。
夜廻りは堀勘兵衛と一緒であったと。
その後手足が冷たくなり、終には息をしなくなった。
しかし子がなかったので、死に際の願いとしてまだ死んでいないことにした。