正徳1年9月6日。
夜、戸田町の裏屋へ放火があり、藁葺きの家が燃え上がるが、すぐに消し止める。
家主は平田半右、加兵衛の甥で初めは手代で板へぎだった。
こっぱ(木端)が積んであるのをよく知っていて火をつけたと云々。
このため町々で立番が多く出て、往来を厳しく監視する。
近頃、熱田の海にたくさんのいわしが集まる。
投網にたくさんいわしが入り、上げることがことができなかった。
振るいのけて上げても網には7、800のいわしが入る。
たもですくってもいわしが入る。
堀川でも四つ手にいわしがたくさん入る。
このいわしはこのしろ(コハダ)のようで油はなかった。
塩鰯やほしかにはならないと云々。
沖が荒れたので磯へ寄ったのか、それとも地震か津波が来るのではと。
あるいは潮が高いので集まったとも。
近頃、熱田に御葦が流れ寄ったが、また風に吹かれて沖に出て急に燃え上がると云々。