名古屋の町は大騒ぎ

名古屋でおこった江戸時代の事件を紹介

正徳1年8月の天気です

正徳1年8月1日。
晴。蒸し暑く、堪えがたい。
正徳1年8月2日。
蒸し暑い。
正徳1年8月3日。
蒸し暑い。
正徳1年8月4日。
朝、霧が出る。日の光は銅色。
正徳1年8月5日。
朝、少し霧が出る。
正徳1年8月6日。
晴。ただし時々曇る。わずかに雨が降る。
正徳1年8月9日。
雲が乾(北西)へ流れて行く。時々急に雨が降る。巽(南東)の風が吹く。夕暮れから風の勢いが少し増し、夜半から雨が横殴りとなる。段々と風が強くなる。丑半(午前2時)頃から強風が家を揺らす。
正徳1年8月10日。
夜が明けて風が段々と静まる。巳半(午前10時)過ぎから晴れる。甲斐の書院ではいくつも7、8畳程ずつ屋根の下地と共に裏返しになり、垂木・木舞(こまい)が上になっているのが見える。御屋形の腰板を吹き飛ばされ、あちこちでほとんどの塀が倒れる。こけら(柿)板を吹き飛ばすことは数え切れない。中村又蔵の長屋・中屋敷の長屋などその他一々数え上げることができない。板屋根を吹き飛ばし、萱屋根をまくり上げることはとても多かった。服部小十郎のところの一抱えもあるような椴の木は中ほどから吹き折れる。その他大木・大枝の吹き折れたのは数もわからない。門が吹き倒れたところも多い。出来町の比丘尼屋敷では北の方の長屋は残らず潰れ、その他塀を吹き抜き、屋根は傾き、蓮乗院のところでは屋根が残らずめくられる。幸いにして文左衛門のところは被害は軽かった。
正徳1年8月14日。
夜、曇る。雨が1晩中降る。
正徳1年8月15日。
雨。巳半(午後10時)から雨が止む。段々と未(午後1時)から晴れる。夜、近頃ないような月明りで快晴となる。
正徳1年8月17日。
近頃涼しい。
正徳1年8月18日。
とても涼しくなる。
正徳1年8月19日。
薄曇。深夜から雨が降る。
正徳1年8月20日。
雨が降る。巳(午前9時)から雨が止む。段々と晴れる。酉半(午後6時)、一瞬雨が降って止む。晴。
正徳1年8月21日。
薄曇。深夜、大雨となる。
正徳1年8月22日。
雨が降る。巳(午前9時)過ぎ、大雨となる。半時(約1時間)ばかりして小降りになる。
正徳1年8月23日。雨が降る。時に雨が止む。雲が乾(北西)へ流れて行く。夜になって巽(南東)の風がしきりと吹き、その後北風となる。横なぐりの雨で風が吹き荒れる。夜半に風雨とも止む。古田弥四郎のあたりでは9日より倍も強かったと。城代衆は城へ出かけられなかった。豊場のあたりでは洪水となり、船で出歩くと云々。あちこちの稲田がたくさん水に浸かる。
正徳1年8月24日。
晴。
正徳1年8月27日。
曇。巳(午後9時)からわずかに雨が降る。未(午後1時)から雨が降る。1晩中雨が降る。
正徳1年8月28日。
薄曇で昼前から晴れる。
正徳1年8月29日。
快晴。