正徳1年6月1日。
出雲守様(松平義昌)の入仏事が行われる。
連枝様が詣でる時、隼人正槍持に槍を伏せよと押の者が杖で制し、槍の柄を打った。
槍持は怒って押の者の名を聞き、含むところがあった。
この後、目付が隼人正の言ったのは押の者が槍をかまえていたのを制したのでこの如く。
押の者は押し込め置いたと云々。
隼人正が言うには自分は人が集まるところでは槍をかまえるようにと申し付けているのでその通りにしたまでである。
押の者は人を制する役であって槍を制するわけではない。
槍を打つのはやってはいけないことである。
それも法事の場では。
双方とも大事にするようなことでもないと話される。
この一言で武勇が明らかになり、度量の大きさがわかった。
隼人に感心しない者はいなかった。