名古屋の町は大騒ぎ

名古屋でおこった江戸時代の事件を紹介

厚かましいなあ

元禄14年8月25日。
昼頃、250石山本彦助が佐々木与右衛門のところへ出かけた。
与右衛門の妻と子分の甥源之衛門は笠寺へ参っており留守であった。
奥で話をしながら寝転んでいたら、彦助が与右衛門に切りつけ、突きつけて、自分も喉を突いて死んでしまった。
与右衛門は300石の書院番小頭であった。
彦助養父の聟が与右衛門であった。
その妻が死んだので妹を遣わしたが、また死んでしまった。
今は勝野太郎左衛門姪の聟であった。
近頃、彦助は5両で馬を買おうとした。
しかし、3両不足していたので与右衛門から借りようとした。
与右衛門は前にも金を貸したが、まだ返してもらっていなかった。
与右衛門が応じなかったので喧嘩になったと親類たちは言っていた。