2023-05-15 物の道理が大切 鸚鵡籠中記 元禄14年4月7日。近頃、赤穂家中はひとつとなり、領内に他領の者を入れなかった。城の受け取りに脇坂淡路守・木下肥後守が向かった。赤穂家中では思うところがあるが、内匠一家の左門などはこれをよく諭した。内匠の喧嘩の始末であるならば相手も無事では済まされないが、殿中狼藉の上での切腹であるなら誰に対しても恨みはない。また内匠一家の者がこのように言うのであれば、これに背くならはなはだ道理に合わないなどと言い聞かせ、19日に2人は首尾よく城を受け取ることができた。