名古屋の町は大騒ぎ

名古屋でおこった江戸時代の事件を紹介

最近のコロナとは逆で若者から感染

文政4年2月。
名古屋、熱田、池鯉鮒(知立)で風邪が大流行する。
この風邪にかからなかった者は稀であった。
いろいろ話のタネになることも多かった。
今年、清寿院で芳沢円之助が汐くみ(汲)の景事(けいごと・舞踊)を行ったが、この円之助は御園町若山東庵の弟子の医者だったので、この度の軽口(面白話)にいしやの松風なので風邪が流行ったなどと言われていた。
また、小便取風邪とも言われていた。
2割引くなどと言ったので2割ずつ風邪を引くとも言っていた。
おとしはなし(落し話、落ちのある話))は様々あった。
大丸屋などは残らず風邪を引いたので、3日間店を閉めた。
風邪を引かなかったものは大抵が老人で、若い者はこの風邪から逃れられなかった。(後略)