元禄11年3月7日。
戌刻(午後8時)、文左衛門は松脂(松ヤニ)と油を一緒にうかつにも煮ていた。
中で燃えあがった火が消えなかったので、内庭に下して水1勺(1勺は18ミリリットル)を入れると急に2間(1間は約1・8メートル)ばかりの炎が上がった。
その炎が屋根に燃え移らなかったのは不幸中の幸いであった。
この時体に戦慄が走り、右往左往してしまった。
召仕が鍋を倒したので火が消えた。
元禄11年3月7日。
戌刻(午後8時)、文左衛門は松脂(松ヤニ)と油を一緒にうかつにも煮ていた。
中で燃えあがった火が消えなかったので、内庭に下して水1勺(1勺は18ミリリットル)を入れると急に2間(1間は約1・8メートル)ばかりの炎が上がった。
その炎が屋根に燃え移らなかったのは不幸中の幸いであった。
この時体に戦慄が走り、右往左往してしまった。
召仕が鍋を倒したので火が消えた。