名古屋の町は大騒ぎ

名古屋でおこった江戸時代の事件を紹介

壮絶な女の争い

元禄7年4月21日。
古渡村で畳屋の女房と馬方の女房が2、3日前から言い争い、大変うるさかった。
畳屋は怒って女房を追い出してしまった。
女房は憤慨し、水を浴びた後で脇差を懐に入れて馬子の女房のところへと出かけた。
お前のせいで夫と不和になってしまったと懐から脇差を取り出たが、動転して鞘のままで叩いてしまった。
馬子の女房は力が強く、脇差を奪い合っているうちに鞘が砕けて掌を傷つけてしまい、他にも傷を負って気絶してしまった。
畳屋の女房はこれで仕留めたと思い、自ら脇差を腹に突き立てた。
人々がこれをもぎ取ると怒り出し、手で傷口を引き裂いて死んだと。